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★ロッカ・ペンネ(サンマリノ)☆ Rocca Penne(San Marino/ITA)

城郭都市(自由都市) 山城 自由都市 11世紀
 クロアチアからリミニに出稼ぎに来ていた石工のマリーノが、4世紀初頭のディオクレティアヌスのキリスト教徒迫害を逃れて隠れ住んだのが町の起源という伝承があるように、人里離れた急峻な崖地の上に発展した城壁都市であり、天然の要害に守られている。そして北側の崖地の上に紋章にもなっている三つの砦、ロッカ・ペンネがある。ペンネとは鳥の羽のことで崖地の上に舞い降りた鳥の羽を連想することから付けられた名前である。塔の上には羽の飾りが掲げられている。一番大きい砦は11世紀に作られ、1400年代に改築されたグアイタ(ほえ猿)砦、中間の砦は13世紀のチェスタ(籠)の塔、城壁の外にあるやはり13世紀のモンターレ(山)砦というようにそれぞれにも名前がついている。
 1463年、近隣リミニのマラテスタ家の侵略に晒されるが独力で撃退、追撃を加え逆に領土を拡大。1631年、教皇ウルバヌス8世より独立を承認される。
 中世のころ、一時チェザーレ・ボルジアに攻略されたこともあるが、その他はあまり攻撃を受けなかった。もともと都市から離れた山中の城であったため、戦略的な価値があまりなかったためと思われる。
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