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シントラ・モウロス Castelo dos Mouros(Sintra/POR)


　　リスボンから西へ約30キロ、シントラの町はかつてバイロンがここに住み、この地方の風光を愛して』グロリアス・エデン』と讃えたという。 　この町をのぞむ高さ560メートルの山上に二つの城がある。一つは王城のペナの城、もう一つはその峰つづきにあるモロの城である。モロはアラブと同意である。 　モロの城はかつてのアラブ支配時代、アラブ人によってつくられた長城で、山頂を囲むようにめぐらされた石造城壁の大部分が現在もよく残っている。 　長城は、城壁と、移動のための廻廊、兵士の拠点としての城塔から成り立っており、けわしい峰と峰とを結びながら塁々と続く石の砦である。 　ところどころに塔があり、要所には兵士の待機のための石造の部屋が設けられている。塔の上に出ると、ペナの城、眼下にシントラの町、そしてかなたに大西洋の雄大な風景が一望できる。表城の上は自由に歩くことができる。
　
　
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