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マルチェジネ (Marcesine/ITA)

城郭(城塞) 平山城 13世紀
  シルミオネの町からガルダ湖の東岸を北上すると、湖の北東岸にあるマルセシネの町の、湖に面した巨大な岩盤の上にベネチア共和国の時代からの城がそびえている。シルミオネの城と同じく、北イタリアの名家で、ベロナに本拠を置いていたスカリジェロ家が、13世紀から14世紀にかけてつくった実戦的な城塞である。  マルセシネの城のその構造には、まったく装飾というものが見られず、戦いのためにのみ備えがある。  巨大な中世風の大型のドンジョンと居館からできている頑丈な構造は、むしろスペイン辺りのアラブの流れをくむ城塞を思わせるスタイルであるが、中央にそびえるドンジョンには、最上層まで、窓も狭間もまったくない、という奇妙なものである。  この塔の屋上にのぼれば、北イタリア独特の水の色を持つガルダ湖とマルセシネの町の眺望が美しい。  湖上の遊覧船からの城の姿も一見の価値がある。イタリアの代表的な城の一つである。
 Its most prominent landmark is the Castello Scaligero, which has 13th-century fortifications and an older medieval tower. Remnants of an Etruscan tomb have been found within the castle walls. The castle was fortified by the della Scala family who ruled the region throughout the 13th century.
 
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