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ラッペルツウィル Schloss Rapperswil(Rapperswil/SWI)


  チューリッヒの町から30キロほどのチューリッヒ湖北岸にあるラッペルスビルの城は、12世紀初めにラッペルスビル家のランドルフ1世によってつくられたものである。  ラッペルスビル家は初め神聖ローマ帝国に忠誠を誓う貴族で、同じチューリッヒ湖岸のラーヘンに居城をもっていた。1220年、十字軍によるパレスチナ遠征から帰ったランドルフ1世は遠征中に学んだ、近東の築城術をとり入れて、ラーヘンから少し離れた現在の位置に城を建てた。この地はちょうどスイス東部と中央部を結ぶ道と、チューリッヒから北イタリアへ通ずる道とが交差する位置にあったため城下町は急速に発展していった。  その後、この町の帰属をめぐって、ドイツとオーストリアの間で紛争が起こったが、1354年には領主ヨハン1世によってオーストリアに売り渡されオーストリア領となった。スイスのセント・ガル州に併合されたのは1803年である。  城内は一般に公開されていて、中世風の面影をよく伝えている。
 
 
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