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ピエルフォン Chateau de Pierrefonds (Pierrefonds/FRA)

城郭(城塞) 平城 ドンジョン型 1392
  パリから北に約80キロ、森の中の小村にピエルフォンの城がある。1世紀のころからここには城塞があったが、歴史的に著名になるのは14世紀の終りごろシャルル6世の時に、弟ルイ・ドルレアンがバロワ伯爵領であったこの地方とピエルフォンの領主となったころである。その後16世紀の終りに、アンリ4世の寵妃で1世の才媛といわれるガブリエール・ディストレの父親アントワーヌ・ディストレに与えられ、ついでその息子フランソワ・ディストレが城主になったが、王に叛逆して滅亡したため城も荒廃した。
  1813年、ナポレオン1世がこの城を買いとり、1857年になってナポレオン3世当時高名な建築家ヴィオレ・ル・デュックに依頼して再建させた。デュックは完全に中世城塞スタイルの復元を意図したため、完成した時の評判は芳しくなかったが、現在では中世城館の典型として貴重な存在となっている。また、この城は中世のスタイルをよく再現しているため、かつて映画『青ひげ』のモデルとして使われた。
 
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