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ブリザック Chateau de Brissac(BRISSAC-QUINCE/FRA)


  シノンの西、ヴィエンヌ川とロワール川が合流する地点からさらに10キロほど本流を下った所に古都ソーミュールがある。バルザックの『ウジェニー・グランデ』の舞台としても知られるところで、城は町とロワール川をのぞむ丘の上に築かれている。  10世紀にプロワとトゥレーヌの伯爵であったティボーがここに要塞を築き、12世紀末にはフィリップ・オーギュストの居城となった。  現在の城は14世紀後半にベリー公爵によって再建されたものである。  実戦用の城塞でありながら、胸壁にはレリーフが彫られ、複雑な形の屋根をもち、再建当時とりつけられていたという金箔の風見鶏など、その壮麗さが人々を驚かせ、『城塞化された宮殿』と呼ばれた。  1940年、第二次大戦によるドイツ軍の砲撃により、72発の砲弾を受け損害をこうむったが、現在では完全に修復されて一般に公開されている。城内には宗教画をはじめ、家具、調度、そして馬具のコレクションが有名である。
 
 
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