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ドス・ムーロス城(シントラ)☆ Castelo dos Mouros (Sintra/POR)

宮殿 平山城 イベリア半島 1415
 山の上には、かつてアラブ人の築いた嶺をめぐる長城風のエストラマドラ(モロ)の城壁があり、その嶺つづきのけわしい山上にペナの城がつくられている。1415年頃から始まったジョアン1世が後援した建設計画で建てられた。19世紀後半にかけポルトガル王家が住み続けており、ポルトガル国内で最も保存状態の良い中世の王宮である。
 モロの城はかつてのアラブ支配時代、アラブ人によってつくられた長城で、山頂を囲むようにめぐらされた石造城壁の大部分が現在もよく残っている。長城は、城壁と、移動のための廻廊、兵士の拠点としての城塔から成り立っており、けわしい峰と峰とを結びながら塁々と続く石の砦である。ところどころに塔があり、要所には兵士の待機のための石造の部屋が設けられている。
 1493年、クリストファー・コロンブスが、スペイン国王のもとへ航海を続けた際に、突風に巻き込まれ、シントラの岩壁に避難したこともある。ポルトガル国内で、安全な港を探すことができずに、このような事態に陥り、他に選択の余地もなく、シントラからリスボン港へ向かった。
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