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ゴリチア (Gorizia/ITA)

城郭(城塞) 平山城 1508
 イタリアの北部、ユーゴスラビアとの国境に近くゴリチアの町がある。さほど大きくもない町だが、昔からイタリアと東ヨーロッパの交通上の接点でもあったから軍事基地があった。今は静かな田舎町である。  このゴリチアの町を見下ろす丘の上に1508年、城がつくられた。当時はイタリアはいくつかの国に分かれ、この辺りはベネチア(ベニス)を中心とするベネチア共和国の領国内だった。  ベネチアは海上貿易の覇権を握る強国でその植民地はギリシャから地中海諸島にまで及んでいた。ゴリチアはベネチアの北部の守りだから城も実戦的な城塞であり、つねに駐屯兵が置かれた。  ゴリチアはイタリアが統一されたのちも北辺の城として残った。1914年から18年にかけての戦乱で町はこわされたが、城はそのまま残り、今に伝えられている。城からゴリチアの町やイゾンツオ盆地のながめが美しい。  なお、ゴリチアの町にはオーストリア・バロックの教会が残っている。
 
 
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