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アルマンサ Castillo de Almansa(Almansa/SPA)


 スペイン地中海側には、少し内陸に入ると数多くの城があるが、なかでもバレンシアの町から西南約115キロにあるアルマンサの城は、その位置がかつてのバレンシア王国とムルシア王国の最前線にあったため、サラセン支配当時は戦略上の要地として重視され、たびたび戦乱に巻きこまれた。  広い平野の中にぽつんとつき出した急峻な岩に築かれた巨大な城で、その威容は何キロもの遠方から望むことができる。天然の要害の地形のため、いずれの方向からも攻めることが難しいが、城のキープはさらにひときわ高く、城壁と二つの大塔がそれを守るように四方を見下ろしている。  サラセン支配後はアラゴンのハイメ王の支配下に入り、1707年のスペイン王位継承戦争ではこの城を中心に戦闘が展開された。  その後は放置されたまま荒廃していたのを、近年になって修復をおこない、噌般に公開されるようになった。  スペインの代表的な城の一つ。
 
 
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